「無主張が最大の敵だ」 |
時事についての「無関心が最大の敵だ」とよく言われるけど、違うと思う。
古今東西、どんな状況でも、本音、自分の身の回りの目先のことで精一杯の人が最大多数というのが、良くも悪くもない現実であって、彼らが時事に関心をもつどころか熱狂することもあり、それが革命にもなり露骨な全体主義にもなるからだ。
私は「無主張が最大の敵だ」と思う。
主張とは、基本的に自分の頭で考えた独自の成果を言い放つことである。
空気を読んでKYにならないよう当たり障りない物言いをするのは主張でもなんでもない。それでは常識や既成観念から逸脱する多様な考えや、操作された情報を覆す事実を交わしあう対話は許されず、それで良しとする空気への同調者であることを相互確認するに終わる。
自分の頭で考えた独自の成果が何にもない者などいない。何かしらその人ならではの成果があるものだ。
時事についても関心があって知ってて自分なりの考えもあるのに、それを筋立てて主張しない「無主張者」がいるだけだ。
(注意:「賛成」「反対」だけを言うのは意思表示ではあるが主張ではない。その人ならでは理屈や理由が主張。)
忘れがちだが、自分とは異なる考えの「主張者」は敵ではなく、むしろ味方なのだ。
ちなみに私は、自分の主張に「賛成」と言ってくれる人でも、「賛成」だけを口にする同調者を味方とは思わない。その人ならではの理屈や理由で筋立てた主張もする人を賛同者とみなしている。