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カテゴリ:☆P社起死回生へ緊急提案集  

  • パイオニアにおける我が闘争と敗北そして決意(備忘録)
    [ 2009-11-22 12:54 ]
  • パイオニア必要資金175億円以下を手当する民間ファンドの実態は何なのだろう?
    [ 2009-11-08 05:02 ]
  • パイオニア公的資金投入の情報がまったく漏れてこないことの憶測
    [ 2009-10-12 13:08 ]
  • 日本のメーカーで「ミニ・ダヴィンチ子会社」群が成立する現実性
    [ 2009-08-13 10:01 ]
  • パイオニアの新事業アイデア群を分類・評価するシート(私案)
    [ 2009-04-28 16:29 ]
  • <パイオニア>資本増強へ公的資金数百億円
    [ 2009-04-22 11:51 ]
  • ETC合体カーナビ、さらに+ドライブレコーダー合体カーナビ
    [ 2009-03-24 18:15 ]
  • 「協調的恊働力のある人となり」、その大切さを教えてくれたのがパイオニアでした
    [ 2009-03-21 01:54 ]
  • 何をもってパイオニアの盛衰を見ていかに今後を展望するか=私の場合
    [ 2009-03-19 11:36 ]
  • 「音場を忠実に収録し画像に添付できるデジタル一眼レフ機能」が欲しい
    [ 2009-03-16 12:24 ]

パイオニアにおける我が闘争と敗北そして決意(備忘録)  

2009年 11月 22日

「派閥 VS 無派閥」の闘いを振り返る


◯1980年代(小生20代後半〜30代前半)


レーザーディスクが一世風靡していた当時、私は業務向けのレーザーディスク・ソリューションの関連(特に店舗AV化)からパイオニアと関わるようになった。(「リーダーシップという言葉以前にあった心のこと(1/5) 」
その経過は省くが、当時のパイオニアの現在と異なる特徴として、私が体験したことはこういうことだった。

1つは、部課長に中途採用者が多く、部門を超えての入社同期同士の協力がフットワーク軽く現業において行われていた。ビクターの部課長が生え抜きばかりで入社同期同士のライバル意識が先行し部門間恊働に消極的であることと対照的だと説明された。
それがいつの頃からかパイオニアもそうなってしまったことにはおいおい触れていく。

1つは、外部ブレインの登用が積極的だった。それはビクターも同じで、外部ブレインとしての私の登用はビクターの方が先だった。乃村工藝社時代に、ビクターは創立記念講演会(社員+一般有料向け)を新宿住友ホールで開催、その際、若干29歳の私もやらせてもらう。その後、ビクターの業務用AV部門の外部ブレインチームに入れられ、チャネル向けの講演やその書籍化に加わった。パイオニア側の対抗する動きへの協力が積極化するのはその後で、それは当時の私の本業、ディスプレイ・イベントプロデューサーとしての協賛依頼に、パイオニアが積極的に応えてくれて、かつ当時マーケティング部長であったN氏の人間性に魅了されたことが主な理由だった。

N氏は、私の恩人であり、マーケティング&マネジメントの恩師である。
N氏はまさに、*「信長志向」「連帯者型エリート」であって、経営トップと事業部門のキーマンを縦横無尽にネットワークしていた。私の依頼に対して事業部門の部課長を繋いでくれただけでなく、彼らの依頼を私に繋げてもくれた。日本マーケティング協会の理事もしていて、パイオニア以外のさまざまな業界の人々と私を結びつけてもくれた。
彼は後に経営トップの依頼でパイオニア・マーケティング・スクールPMS創設のまとめ役となるが、退社して後、当時の専務と研修ビジネスをしたりもしている。専務とは社員時代からマーケティング・ビジネス書の共著もしていた。
(*「信長志向」「家康志向」、「支配者型エリート」「連帯者型エリート」については
  「バブル崩壊以降を振り返りリーマンショック以後の今後を展望する(5: 間章) 」
   を参照。)

私など、パイオニア側からみれば見本市ブースの内装会社の、海の者とも陸の者とも分からぬ若造に過ぎない。
そんな私と、N氏はどうして対等に相談したり相談されたりする信頼関係を築くことができたのだろうか。
N氏は、私が毎年プロデュースしていた日経新聞主催店舗総合見本市「ジャパンショップ」のテーマゾーンを視察する。前年にビクターの協賛を得ていて、その年パイオニアの協賛を得ていた。ほんの気まぐれにぶらりと来たようだ。そこでいたく感動なさり、広告代理店を通じて私が呼び出された。
乃村入社3年目くらいの私は、突然、その代理店と関係深い事業部の部長と二人で目黒に向かった。それが最初の出会いである。ビクターでの講演や大学教授たちにまじった委員会入りやそれに対抗したパイオニア側の動きはその後のことだ。つまり、N氏は私のアイデアだけを評価してくれたのだった。
ふつうの人間は人を地位や肩書きで判断する。大学教授を連れてこようとする、それが当時の動きであり、今でも同じだ。それがN氏はまったく違った。何ごとも欲得を離れた自分の感性でみる人だった。

今にして思うと、N氏の自由闊達な「反権威依存」が私の性格とも気があったのかも知れない。公私にわたるいろいろなお付き合いとなったのだが、私自身その後そういう姿勢を貫いてきて、それは必然的に「無派閥主義」になると実感している。
世の中の大方の実力者は「派閥主義」だから、結局は主流派閥からも反主流派閥からも疎まれがちとなる。N氏はやがてコンサル会社にヘッドハントされるが、そういう社内事情から自由な気ままな道を選んだのではないかと想像する。会社をやめたN氏はとてもさっぱりしていた。

当時のパイオニアの現在と異なる特徴として、私が体験したことのいま1つは、異業界異業種の外部企業との恊働が盛んで、しかもそれは対等水平のパートナーシップだったことだ。
パイオニアはすでに、1970年に米国ワーナー・ブラザーズと合弁でレコード会社「ワーナー・パイオニア」を設立していたが、N氏の紹介で協力したパイオニア・レーザーディスク・カンパニーLDCも、レーザーディスク拡販のためのソフト会社としてその設立に際してはパートナーシップのコラボが基軸になったと思われる。
また、当時はAVは民生用業務用ともにボディーソニックとの恊働が盛んで、これも対等水平のパートナーシップであった。
現在は外部企業との恊働といえばほとんど上下垂直の下請け、つまりは支配被支配関係であることと対照的だ。これが、社内の人間関係の志向性にも通じて「上にへつらい下をいじめる」という形に反映することもある。

そしていま1つ、こうした異業界異業種との対等水平のパートナーシップを構想し実現したのは、技術者の「エキスパート」ではなく、またマーケティングの「エキスパート」でもなくて、後に日本型経営の全否定とともに一掃された「ジェネラリスト」、その創造性あふれる良い意味のタイプであったことだ。

当時のパイオニアの中堅以上で主導性を発揮した「ジェネラリスト」は、営業開拓の先陣を切って実績を上げた営業部門の実力者であった。
それは単に部門売り上げを上げるだけの「エキスパート」ではなかった。
何が一般的な「ジェネラリスト」や部門売り上げを上げるだけの「エキスパート」との一番の違いかというと、それは彼らが常に全体最適を念頭に思考し行動したということだ。
単に部門売り上げを上げるだけの「エキスパート」は、縄張り意識により部分最適を優先し自己完結的な効率的売り上げ活動に終始しようとする。

創造性あふれる良い意味のタイプの「ジェネラリスト」が、経営首脳部から一掃されたのはパイオニアに限らない。
彼らは「信長志向」「連帯者型エリート」であった。
たとえばずっと後にご縁のあった、ゼロックスの専務にして、プリンター・カンパニーの初代会長、NECのプリンター事業部門の買収の立役者であったH氏などもその典型だ。小林陽太郎元会長に苦言を呈することができた数少ない経営幹部だが、パイオニアでの創業家トップと私がお世話になったOBたちとの関係に重なるものがある。これも偶然ではないのだろう。

私の中では、お世話になったパイオニアの民生用レーザーディスクの営業本部長だったM常務の印象が、ゼロックスのH専務に重なる。ある人望厚い重役がいなくなって、それを境に経営の雰囲気が変わっていくということが後から振り返るとあるが、この2社についてはこのお二方だと私は思っている。


◯1990年前後(30代半場)


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by cds190 | 2009-11-22 12:54 | ☆P社起死回生へ緊急提案集

パイオニア必要資金175億円以下を手当する民間ファンドの実態は何なのだろう?  

2009年 11月 08日

パイオニアが、11月5日発表の中間決算において、2010年3月期の業績見通し(当期純損失830億円)を上方修正した。新興国市場を中心に、車載機器の販売が上振れしたため、とのこと。

公的資金の誘致話は、なんとパイオニア側から棚上げとなった!

パイオニア経営陣は400億円規模の資金調達(内訳は、増資300億円、借り入れ100億円を想定)が必要と明言してきたが、今回の上方修正によって、「金融機関へ新規融資は求めず、資本増強の規模も200億円を下回る」(ファンド関係者)。
年内までに、パイオニア経営陣は、ホンダ(約25億円の第3者割当増資予定)やファンドによる資本増強策をまとめる、という。

要は400億円必要だったのが、200億円で良くなった訳だが、「構造改革費用の節減と新興市場での車載機器売り上げの上振れで200億円」という数字は、どうもピンとこない。
「100億円の利益マイナス予想が、100億円の利益プラスが確実になり、資金調達が200億円浮いた」ということなのか。
その場合、構造改革費用の節減が数億から数十億、利益の上振れが数十億、両方足して100億ということになる。

これが最期とリストラは徹底して行われた訳で、リストラコストが当初想定より数十億浮いたとは想像しにくい。浮いて十数億ではないか。
さらに、新興市場での自動車販売の好調のお陰とはいえ、最低数十億の利益上振れを見込めるほどの売上拡大というのも凄い話だ。新興市場では高級車ばかりが売れる訳ではないから、比較的に単価の低い利益を圧縮させられているOEM商品だ、かなりの売上数の上振れでなければならない。

そして、本田分25億円を除いた必要資金、175億円以下の民間ファンドがすでに約束されているニュアンスの社長の公言。


先月10月には、「中国政府系の投資ファンドが、パイオニアの買収を模索。国内の大手証券出身者を中心とした人脈も巻き込んで独自に資産査定を進め、機会をうかがっている」という報道があった。
証券関係者は「カーナビに使う3次元画像処理の特許技術が軍事転用できる」と指摘していて、経産省は公的資金投入の名目を得られるが、民主党が消極的であるとの憶測も流れた。

私は、軍事転用よりも日本各社のカーナビ特許のクロスライセンスを狙って、中国政府系の投資ファンドが触手を延ばし、これを経産省が嫌ったと推察する。
ただ、民主党が公的資金の投入に消極的なのと、ひょっとすると新政権の親中姿勢から中国政府系の投資ファンドの動きを(軍事転用ではないとして)容認したとすればそのことから、経産省としては表立って何もできない。
そこでひょっとするとだが、経産省が水面下で主導してクロスライセンス絡みの業界各社とそのメインバンクで民間ファンドを形成したのかも知れない。(軍事転用は意図的に流されたガセネタの可能性もある。)

以上が175億円以下を手当する民間ファンドの憶測話だ。
そして、急に浮上した200億円の必要資金軽減の話も、万一何か絡繰りがあるとすれば、それも水面下の指導なり支援なりによるのかも知れない。


いずれにせよ民間ファンドなり中国政府系投資ファンドなりで、当座の延命は確実になって良かった。
ただここで、これまで社長の厚い信任を受けていた産業再生機構の大物OBのコンサルタント氏の関与が全く無かった、とは考えにくい。
要はいま、「中間決算して蓋をあけたら公的資金が要らなくなってた、さらに年末までに民間ファンドで175億をまとめられそうだ」という話になっているが、この時節にそんなうまい急展開があるとはにわかに信じがたい。すべては新興市場の活況化のお陰なのか。
コンサルタント氏が、新政権が公的資金投入という形式を踏みにくい状況を踏まえて、経産省が水面下で主導してできる代替策を推進したのではないか。
コンサルタント氏は動かした資金の%のマージンを報酬とするのだから、それが公的資金であろうとファンドであろうと構わない。
そうでも考えないと、コンサルタント氏を雇ってきた意味、コンサルタント氏が頑張ってきた意味がないことになってしまう。


さて来年度、仮に今年度と同じ新興市場の車載機器売り上げを想定したとして、今年度と同じ売り上げと利益の上振れをしたとしよう。
するとその部分に限って言えば、パイオニアは数十億円の利益増となることになる。
ということは、新興市場の成長基調を着実に捉えて売り上げ拡大傾向となり、パイオニアは借金を着実に清算していくことになる。
そうであれば「延命」ではなく、まさに「起死回生」だ。
新興市場の成長はそれほどに力強く、それをパイオニアは着実に捉えたということだ。

こうした推移が確かなことだとすると、私には、もう1ヶ月早く分かっていれば辞めなかったのではないかと思う人たちの顔が浮かぶ。
構造改革コストはもっと節減できた筈だ。


ここ1ヶ月の事態の急変、そこに何か絡繰りが有ったのか、あるいは絡繰りなどまったく無くて単に新興市場の活況という神風が吹き始めただけなのか、それは来年度の新興市場の売上と利益の推移で確認できる。

いずれにせよ、国内外の経済情勢からみても、今は国内市場向けの大博打を打たないで、新興市場向けのマーケティングをさらに強化していかねばならないことは明らかだ。
新興市場の手応えが確実であれば、パイオニアはそういうマーケティング方針をとる筈である。


補記

「新興市場での車載機器売り上げの上振れで」必要資金が軽減したとは、単純に予想より上回った分の売上金を資本増強に回せる、ということかとも考えた。その分に関しては、投資回収を済ませていて売上イコールほぼ利益と看做すことができるのかと考えた。
その場合、構造改革費用の節減が数億から十数億、売上の上振れが百数十億、両方足して200億。民間ファンド、本田分と会わせて400億で必要な資本増強額を満たすことになる。
この場合、何の絡繰りもない売上増である。
今年度資本増強に回した売上の上振れ分が、新興市場の活況化が確実で来年度も期待できるとすれば、クルマ以外の事業部門が足を引っ張ることがなければかなり安定した「延命」となる。
車載機器部門は、新興市場に特化したOEMを充実しながら家電店売りの後付け市場の強化政策もとる筈だ。

ただ私には、ここ1ヶ月の急展開が、新興市場での売上上振れと、200億近い民間ファンドの確証とセットで浮上している、ということがひっかかる。
すべて新興市場の活況化のお陰だとしても、あまりにタイムギャップが無さ過ぎるのだ。
たまたま、国内向けヒットの確証がある新型商品の開発が先行していて、それをネタに民間ファンドの形成があったという経緯も想像してみたが、この時期の救済色の強いファンド話にはそぐわない。

本記事では、11月5日の中間決算発表の後、公開情報をもとに考えあぐねたそのままを述べた。



by cds190 | 2009-11-08 05:02 | ☆P社起死回生へ緊急提案集

パイオニア公的資金投入の情報がまったく漏れてこないことの憶測  

2009年 10月 12日

パイオニアへの公的資金投入
9月には結論が出るとのことだったが政権交代があってずれ込んでいる。
連休明けの明日以降には政府方針が出てくるのかも知れない。

しかしなにか、情報がまったく漏れてこないということが腑に落ちない。
おそらく新たな展開があって新たな懸案事項が追加されているのではないか、
それが新政権の誕生を待って持ち上がったという可能性を感じる。

そこで、たとえばどのようなことかと、あくまで憶測してみた。
特に根拠がある訳ではない当たるも八卦、当たらぬも八卦にすぎない。


パイオニアには継続している事業と撤退した事業の特許がある。
カーナビ、カーオーディオ、プラズマディスプレー、光ディスクほかだ。
甲府のマイクロテクノロジーなどの他社への供給が7割締めるキーデバイスICもある。
たとえば、これらの特許をもつパイオニアを中国企業が、その戦略性を見越した政府の支援のもとにM&A攻勢を掛けようとする動きがある、とすればどうだろう。
(なくても、パイオニア側から中国政府に働きかけることも不可能ではない。)
たんなる日本政策投資銀行マターではなくなり、政権主導の経済産業省による関連業界各社の調整が必要になっている筈だ。


ちなみにパイオニアはほぼ一年前の9月16日、Microsoftと広範な製品分野を対象とする特許クロスライセンス契約を締結している。
万一M&Aに成功すれば、以上の特許関係リソースが実質中国企業のものになる。

Microsoftとの契約では、パイオニアが金銭を支払っている。金銭的条件など詳細な内容については公開していない。
なんでお金のないリストラ攻勢を掛けているこの時期に、と思ったのだが、その時はまあ競合メーカー含めた一般的な動きだろうと考えただけだった。
しかし、公的資金を引き出す際の政府との交渉のカードに特許資源を利用するための布石だったと、そうも深読みすることもできてしまう。

カーナビに関しては、Microsoftは独自OSを展開していて、私は個人的には、提携するならカーナビに参入していないAppleの方がいいのではないかと思っていたので、公的資金の交渉カードに利用するつもだったから相手はMicrosoftだったのだとも思えてくる。

無論、カーナビだけでなく、日本のメーカー同士もクロスライセンス契約を締結している。
ただ、本当に中国企業がそれを含めたパイオニアの特許資源をもつとなれば、日本メーカーは対抗手段をとるだろうから、中国企業が狙うとしたらパイオニアが独自に所有する特許と独自に維持できるライセンス契約に限られる。
すると、大きいのはカーナビ関連とMicrosoftとのライセンス契約である。


中国のカーナビ市場、特にその高価格高機能製品は今後さらに拡大してくる領域だ。
価格ではないところで勝負しようとしている日本メーカーにとっては、パイオニアが実質中国企業になれば大敵の出現となる。
また、日本の自動車メーカーにとっても、高級中国車が純正カーナビを高級日本車と同じでしかもより低コストで調達できるようになるのだから他人事ではいられない。

仮にパイオニアのそんな企業として将来的成長を見込めるシナリオが動いて行くとすれば、株主も残った社員も大歓迎だろう。


どうも、これは私の憶測というより、
もし私がパイオニアの延命を考える立場にあるコンサルタントなら、
以上のようなシナリオと手立てをもって交渉に当たるというだけのことかも知れない。



by cds190 | 2009-10-12 13:08 | ☆P社起死回生へ緊急提案集

日本のメーカーで「ミニ・ダヴィンチ子会社」群が成立する現実性  

2009年 08月 13日

前記事「主観的な思いに照らして知識をデザインする『コンセプト思考術』(4)」で、
「ミニ・ダヴィンチ子会社」群で日本メーカー版のグーグル体制を実現する
という私なりの「組織イノベーション」を提唱した。

会社本体の経営がそれをするつもりになるかどうかが一番ネックだ。

会社本体の事業部門という小回りのきかない大所帯ではできないが、フットワークの軽い子会社ベンチャーという形で、成長の卵を小さく生んで大きく育てる必要はある。
また、規模の大小を問わない「交差的イノベーション」を多発させてネットワーク化させる創造経営は成長企業の鍵となってきている。
これを会社本体がしない以上どこかでやらねばならないのは明らかだ。

ところが取り組みに消極的な経営が疑問視するのが、「ミニ・ダヴィンチ子会社」群で会社本体ではできないグーグル体制を実現する必要性は分かったが、実際にそのような起業を構想し実施できる人材がいるのか?ということだ。

私は社内研修の講師という立場から、けっして多くはないが十二分に有能な人材はいる、と確信してきた。
本記事では、いまや経営危機が行き着くところまで行き着いた感のあるパイオニアにさえ、そういう人材はいたということを紹介したい。

ちょうど夏休み、今後の身の振り方を考えているパイオニア社員も多いだろう。
配偶者と相談する機会もあるかも知れない。
そんな時、こんな起業をした同僚がいたことは参考になるだろう。

彼がパイオニアを辞めたのは2005年秋、というから丁度本ブログを初めて、社内版「ミニ・ダヴィンチ」を提唱した直後である。
その後、彼は起業して2007年から事業を安定成長軌道に乗せている。
詳細は、追って紹介するサイトを読んでもらいたいが、父親が関連事業をやっていたことが背景にあるが資金はエンジェル等で集めている。そういうバックアップの部分は、「ミニ・ダヴィンチ子会社」の場合、パイオニア本体が資金について、そして事業についても知財部門とデザイン部門と人材育成部門がするのだから、彼よりも容易になる。


「ミニ・ダヴィンチ子会社」群で日本メーカー版のグーグル体制を実現するには、彼のようなリーダーシップと能力を発揮できる人材がいるかどうか、だか、実際に彼がパイオニアに在籍したことがいることの証である。市販カーナビゲーションの営業とマーケティング業務に携わっていた。特段、企画構想の専門部署でもないのである。

西 宏司(にし ひろし)
株式会社ドレスファイル 代表取締役


1996年早稲田大学教育学部卒業。パイオニア株式会社に就職後、市販カーナビゲーションの営業とマーケティング業務に携わる。
11年目の夏に同社を離れ、株式会社オルガメタ(現・株式会社ドレスファイル)を設立。翌2007年4月に洋服のオンライン保管サービス「ドレスファイル・オンラインクローゼット」をローンチし、現在に至る。


「ドレスファイル・オンラインクローゼット」は、ネットで洋服のクリーニングと保管サービスを委託するとてもユニークなビジネスモデルだ。
http://dressphile.jp/
西社長のブログ↓
http://apalog.com/dressphile/

独立の経緯については、こちらの西社長の取材記事にある。
「”所有2.0”物を持つということの縛りを緩めたい」
http://www.venturenow.jp/interview/2008/0902_int005502.html
◯売上高は既に去年の4倍超
 「これだったら、世の中を変えることができるかもしれない」
◯親と決別 「何が面白いんだろう」
 「自分でやりたいことをやろう」
◯充実したサラリーマン生活 「自分のやりたいことがやれていればいい」
 大学卒業後は、パイオニアに就職。パイオニアに決めた理由は、「新しいものを生み出す文化があった」から。当時、マッキントッシュが好きで、特にアップル社の哲学的なところに共感を覚えていた。パイオニアは、そのマッキントッシュの互換機を作っていたというのも決め手の一つだった。
◯起業を決意 「自分ならできるかもしれない」
 「自分ならできるかもしれない。自分がやるしかない。」
◯成功のかたち
 「卒業したらオルガメタで働きたい」
◯“所有2.0” 「物を持つということの縛りを緩めたい」
 「ドレスファイル」の現在の会員数は、約1,400人。うち有料保管サービスの利用者は、約160人。会員数は順調に伸び始めている。
 「来年の今頃、今の10倍くらいにはなっていると思う」と自信を見せるが、それだけでは面白くないと付け加えた。
 ファッションアイテムを預かって、クリーニングしたりWEBで見れるだけじゃつまらい。本当にやりたいサービスは、この先にある、というのだ。
 「新しい言葉を開発しなきゃいけないんだけど」と前置きした上で、「“所有 2.0”という新しい物の所有の形を提案したい。物を持つということの縛りを緩めたい」と語る。


*エイプリルフールにサイト上に「ダサ亭主 変身&保管サービス」というのがアップされた。
 https://dressphile.jp/special/shigatsubaka/2009/
 「ダサ亭主 変身サービス」は数年前のPMS(パイオニア・マーケティング・スクール)でも発表されていた。PMS受講者の仲間だったのかも知れない。

*西社長のパイオニア愛はいまも深く、厳しく歯に衣着せぬ正論を述べている。
 「公的資金注入は焼け石に水?」
 http://apalog.com/dressphile/archive/20
 「ドレスファイルがリニューアル!!」
 http://apalog.com/dressphile/archive/21




by cds190 | 2009-08-13 10:01 | ☆P社起死回生へ緊急提案集

パイオニアの新事業アイデア群を分類・評価するシート(私案)  

2009年 04月 28日

昨年来、パイオニアではいろいろなアイデア会議がいろいろな所で勃発している。
そして、主だった会議体を連携させようという動きもある。

あくまで漏れ聞く対話内容からの推測なのだが、
どうも交通整理をうまくするファシリテーターがいないのか、
ファシリテーションができていないようだ。

そこで老婆心ながら、
以下のような「アイデアの分類と評価のためのシート」を作ってみた。
あくまで私案の叩き台なので、みなさんで合意なさるシートを作って、
網羅的にアイデアを出し合い、お互いのアイデアを評価しあってほしい。



当たり前のことだが、
新事業は推進主体をどう設定するかでやれることが制約されてしまう。
そこで先ず分類の仕方として、「推進主体による分類」を提示した。
ここでご留意いただきたいのは、
多くのアイデア会議体やアイデア提案者が、無自覚的に推進主体を
C1=「個別部門単独×自社グループ単独」
という閉鎖系を前提にしていることだ。
是非、その他のセルの推進主体を想定した新事業も発想してほしい。

次に、評価だが、これも当たり前のことだが、
評価は、「目的」に対する「手段」の有効性を判断して為される。
ところが、会議体やアイデア提案者によって「目的」の想定がいろいろある。
「目的」想定がいろいろあることは良いのだが、
そのことに無自覚的に「手段」の有効性、つまりは良し悪しが評価されている。
これではせっかくアイデアがたくさん出されても、対話が整理されない。
何をどう捉えて評価し比較すればいいか分からなかったり、個々に恣意的にならざるを得ない。

そこで、
私なりの考え方で、叩き台として「目的」を3つに整理してみた。
◯「新機軸のビッグヒットで短期に起死回生」を図ろうとする新事業アイデア
◯「既存事業の活性化および延命」を図ろうとする新事業アイデア
◯「中長期的成長を見込める事業で経営展望を確保」しようとする新事業アイデア

である。

主要な評価内容として、
経営サイドから必要資金をもらえるか、もらえないなら調達は可能か、
つまりは先立つものなければ始らないという考えから
◯「パイオニア分担分の資金調達の難易度」
をあげた。
ここで「パイオニア分担分」とは、他社との共同開発・共同事業とした場合や、
産活法だけでなく開発投資銀行や日銀など公的資金の誘致を想定した場合の
必要資金の自社分担分のことだ。

そして、
◯「想定する目的を達成する手段としての有効性」
をあげた。
分かりやすく、要は評価者が納得する度合いとした。
要は、最初に経営トップに納得してもらわなければならないから、
先ずそのシミュレーションをすべきと考えた。


私はすでに本ブログの連載「☆P社起死回生へ緊急提案集」 で、
6つの「推進主体セル」を想定し、3つの「目的」を想定した新事業アイデア群を触発すべく、
私なりの叩き台的アイデアを例解してきた。
そのそれぞれを、上記シートでいかに分類され評価されるか示すこともできる。
しかしここは、
みなさんが自分たちのアイデアを相互に比較・検討して戴くことを期待するという主旨から、それは割愛する。

ただ、メーカーのみなさんがモノ志向が強いことを危惧して、
2つだけ例解させて戴きたい。


1つは、
デバイスというハードにアイデアが集中しているようなので、
すでに一般に普及しているハードとの連携を前提にしたソフトウエアによる新機軸も発想してほしい、という思いから

「テレビ大画面上で現実の絵本や居間空間と仮想現実とを重ね合わせる新感覚!!」
 「『ポップアップ・シミュレーション』というキー・コンセプト発の未来日記」
 この記事にあるようなソフトウエアを使った新機軸

私に具体的なアイデアがある訳ではないが、
フランスのベンチャーと恊働して、テレビとカーナビの両方に応用できることから、
その推進主体は、
A2=「パイオニア・グループ全体×異業種異業界恊働」
ないしは
B2=「複数部門恊働×異業種異業界恊働」
に分類される。
事業目的は3つ想定することができるから、
達成手段としての具体的アイデアはそれぞれに考えられ筈だ。
当然、それぞれの評価内容も違ってくる。

いま1つは、
やはりモノ志向から脱却する発想もしてほしいという思いから、
前記事「『家康志向の改善』と『信長志向の革新』、その合わせ技の知識経営(6) 」 冒頭で触れた、

◯「依頼された開発商品のテスト生産ラインを構築して工程管理を計画し実験検証して完成する、またそういうことを職務とする専門管理職を教育する、そんなビジネスを国内外の企業向けに外生化する」ビジネス

このような「モノ志向をコト志向で捉え直す新しい『ものづくり』の概念」(コンセプト)の推進主体は、
A1=「パイオニア・グループ全体×自社グループ単独」
に分類される。
これも事業目的は3つ想定することができるから、
達成手段としての具体的アイデアがそれぞれに考えられる筈だ。
当然、それぞれの評価内容も違ってくる。


アイデア会議体の経過は時期的に考えて、すでにアイデアを多発する「拡散」の段階を終えて、いくつかの代替案に絞り込む「収束」の段階に入っているとは思う。

しかしその「拡散」が、分類シートに照らせば一部の特定の「推進主体セル」を前提としているとすれば、客観的には狭い領域での「拡散」に過ぎない。
また、現経営陣に受け入れられそうな事業目的にも偏りがあるとすれば、私はそのこと自体をみんなで俯瞰し議論しておく必要があると思う。
そこで敢えて、6つの「推進主体セル」それぞれを前提にして、3つの事業目的を想定するアイデアを出し尽くして、その上でみんなで顕在的・潜在的な可能性の全体を俯瞰して、お互いのアイデアを比較検討する対話を展開することを希望する。

「具体的にそういう納得度の高いアイデアが実現可能ならば、
 こういう経営戦略も考えるべきではないか」
という対話をボトムアップで経営陣としてほしい。


連休直前に小難しい希望を披露してしまいましたが、
連休は頭をリセットしてよく休めて、
連休明けに今一度、
これまでみなさんがしてきた発想思考とその成果群を俯瞰してみてくだされば幸いです。


*なお、念のため誤解を避けるべく申し上げておきますが、
 本記事で例解したアイデアは、あくまで分類評価シートの使い勝手を解説し、
 みなさんの発想思考を今一度の拡散して戴くためのものです。
 特に私がそれをすべきと主張するものではありません。




by cds190 | 2009-04-28 16:29 | ☆P社起死回生へ緊急提案集

<パイオニア>資本増強へ公的資金数百億円  

2009年 04月 22日

「毎日jp」の記事を備忘録として転載しておきます。


2009年4月22日 05時00分

<パイオニア>資本増強へ公的資金数百億円
 パイオニアが、公的資金を使って一般企業の資本増強を支援する産業活力再生特別措置法(産活法)を活用し、日本政策投資銀行に数百億円規模の出資を要請する方向で最終調整していることが21日、明らかになった。

 同社は世界的な消費不況の深刻化によるデジタル家電の販売不振で業績が大きく悪化。これに伴い、自己資本比率が急速に低下。薄型テレビ事業など不採算部門からの撤退と、主力のカーナビゲーション事業への特化などで再建を目指しているが、市場の信認維持を図るには資本増強が不可欠と判断。公的資金を使った新制度を活用することにした。

 産活法活用に合わせて、国内外の金融機関や投資ファンドなどに対しても増資を要請する見通し。また、国内外の電機メーカーなどとの提携も検討すると見られ、電機業界の再編を加速させる可能性がある。

 パイオニアは09年3月期の連結最終(当期)赤字が過去最大の1300億円に膨らむ見通し。再建のため、事業見直しのほか、国内外で従業員約1万人を削減する計画を示している。しかし、世界不況の長期化で主力のカーナビ事業の急回復も見込めない中、財務悪化で市場の信認が低下していた。

 電機業界では半導体大手の「エルピーダメモリ」が産活法による公的資金投入を申請する方針を表明しているほか、最大手の日立製作所もグループの半導体事業の立て直しなどで公的資金による資本増強を検討している。【坂井隆之、和田憲二】


今一度、ちょうど二ヶ月前の本ブログ記事
「パイオニアの格付、あなたはご存知ですか?」
を参照して戴ければ幸いです。

もしこの方策がうまくいけば、「パイオニアにまた神風が吹いた」ことになります。
注目点は、
政府主導の業界再編の捨て石にされてしまうか、
パイオニアならではの独自性を活性化する展望をもてるか

です。




by cds190 | 2009-04-22 11:51 | ☆P社起死回生へ緊急提案集

ETC合体カーナビ、さらに+ドライブレコーダー合体カーナビ  

2009年 03月 24日

↑正確には、ETCやドライブレコーダーとの合体PND、
 バイクにも装着可能なタイプも!




世界大不況でクルマが売れなくても、売れる車載機器はある


その要件は、

1)後付け機器であること
2)カーライフの出費を抑えて生活者や業務者が得をすること
3)安全やもしもの場合の安心を確保すること

である。
いま助成金がでて売上倍増しているETCは、2)だ。
事故時の証拠を記録するドライブレコーダーは、3)だ。

ETCは助成金のお陰で売上倍増したが、今後、ETCによる高速割引を知った人々が助成金が切れても購入に向かう公算は高い。長距離ドライブを数回往復しただけで元が取れてしまうからだ。
また経済効果があると国が判断した場合、助成金措置が延長される可能性も高い。

ドライブレコーダーは、ETCのようには国が推し進めていない。
しかし、今後損保各社の低価格高保証競争が苛烈化した際、ドライブレコーダー搭載車の保険料優遇は必ず出てくる。
つまり、ドライブレコーダーをつければ保険料が安くなるとなれば、2)となる。
しかも生活者にとって高速利用しない場合、ETCのように装着した最初だけでなく毎年の節約となることは大きい。


そこで提案です。

先ず「後付けPNDにETCをつけた合体商品」はどうでしょうか。

PNDは「ポータブル」と命名され、「お出かけナビ」と訴求されるが、どなたかレジャーや散歩で持って歩いている人を見かけた方いらっしゃるだろうか。
(家で入力したり事前のシュミレーションするため、クルマから外して持ち帰ることはあるが。)

なので、前から見た平面的には同じ大きさのまま奥行きが厚くなったとしても、合体商品を取り付け一発でカーナビとETCの両方使えるようになることは、先ず確実に<カーナビを装着していないドライバー>と<古いカーナビを我慢して使っているドライバー>には魅力的だ。

ちなみに、ETCはシガレットライターを使った簡易接続ではダメで配線取り付けが必要である。
だから面倒と思うのは、すでにカーナビを装着している人々である。
この際、ETCと同時にカーナビも使えるようにしたい人々やカーナビを買い替えたい人々は、一回の配線取り付けで済むことを歓迎する。
しかもPND使用においてシガレットライターとの着脱をしなくて済むことを便利と感じる。私はPND本体の電源を切っただけではバッテリー上がりなど不安なので、シガレットライターからもコンセントを外している。そういうPND使用者も多いのではないか。


さらに「後付けPNDにドライブレコーダー機能も搭載する合体商品」はどうでしょうか。

設計とコストから割り出される価格に照らして検討すべきだろう。
一回の配線取り付けで全てが済み、しかもPNDとドライブレコーダーのシガレットライターとの着脱をしなくて済む形で、カーナビ+ETC+ドライブレコーダーが手に入る。
もしそんな商品がリーゾナブルな価格で手に入るならば、私は今搭載しているPNDを外して買い替えたいと思う。


さて、パイオニアが戦略的に動けることは、合体デバイスの開発と生産だけだ。
ここで、強力な販売力の確保と、投資資金の確保と、投資リスクの回避が重要だ。

私は、ここはトヨタとの提携が有望かつ有効ではないかと考える。
これが広報されれば、確実にパイオニアの株価に良い方向で作用する。

トヨタはアフターサービスにおいてETC装着を推進している。
http://toyota.jp/after_service/car_care/yohin/room/etc.html?google033

そして自動車メーカー各社ともに、ETC合体小型カーナビ、さらには+ドライブレコーダー合体カーナビなるものが登場すれば、それを搭載する軽自動車や小型自動車を売れるクルマとみなしてOEM発注してくる筈だ。
なぜなら、車体価格と燃費=ガソリン代の競争が限界にくれば、かならずカーライフのその他の節約項目に争点が移るからだ。世界大不況とはそういう時代だ。

そこをパイオニアは、自動車メーカーとの関係をトヨタ優先とすることで、トヨタからの資金援助を仰ぐことができるのではあるまいか。

トヨタとしてメリットを感じるのはこの「合体カーナビ搭載車」での先行だ。
オートバックスなどクルマ用品量販への販売やテレビ通販への商品提供(台数限定)はしても文句は言わない筈だ。
なぜなら、むしろ世間が「後付け合体カーナビ」の話題で盛り上がれば盛り上がる程、「合体カーナビ搭載車」を先行販売するトヨタが競合を出し抜けるからだ。
(無論これは国内市場の日本人生活者を想定した話で、米国、欧州はじめトヨタの世界各域でのマーケティング戦略との擦り合わせは必要だ。)


このアイデアは、
先ず何より経営トップが判断し、
自らトヨタ・トップと交渉しなければ始らない。


ただトヨタ・トップから価格や納期を聞かれることは分かっているから、現場スタッフが大急ぎで開発して生産するにどのくらいの日月が必要なのか、価格はいくらで上げられるのか、を上申しておく必要がある。
その際、現場は、おおよそこういうことではないか。

「ここはとりあえず年度変わりの事態の推移を様子見しましょう」
というスタンスでは上申の取りまとめは先送りされる。
当然、経営判断も先送りになる。

「ここはそういう手段で窮地を乗り越えよう」
というスタンスならば上申の取りまとめとともに前倒し作業が始まり、どうにかしてでも短時日の内にやり遂げようという動きになる。
この場合、この成果が経営トップを動かし、トヨタ・トップをも動かす可能性が出てくる。


*蛇足になるが、
シンプルな足し算の合体モノの提案に対して、
生活者レベルの認識でしかイメージしない御仁が多いので補足しておく。
そんな人ほど「マーケットはそんなにタンジュンではない」などと訳知り顔でのたまうからだ。

「合体カーナビ」では言うまでもなく、
ETCをカーナビ画面と連動させる
ドライブレコーダーをカーナビ画面と連動させる

という機能開発をすることになる。
パイオニアならではのETCの有り方(接続ではなく合体だから可能なこと)、
パイオニアならではのドライブレコーダーの有り方
を世界初で登場させることができるのである。

「マーケットは決まり切ってタンジュンではなく、
 新商品の打ち出しによって常に変化させることができるほどに
 フクザツに可能性を秘めている」


発想にしろ経営にしろ、
一番の大敵は既存パラダイムの既成観念だと思う今日この頃である。





by cds190 | 2009-03-24 18:15 | ☆P社起死回生へ緊急提案集

「協調的恊働力のある人となり」、その大切さを教えてくれたのがパイオニアでした  

2009年 03月 21日


一つの巡り合わせが一循したと感じました


先週の階層別合同「コンセプト思考術」研修、これがパイオニアでの最期の研修になる可能性もあります。
今のところ予定されているのが、来年度後期の階層別合同つまり一年後で、その時のパイオニアの状況は誰も予測できないからです。
私もそのつもりで今回の研修に臨みました。

私は「縁」というものを切実に感じる者です。
その切実さは、フリーランスで仕事をする者にしか分からない実感です。
フリーランスは、仕事を自分で作らなければ食べていけない生き方です。
そこで「縁」の有無、善し悪し、さらにそれを活かせるどうかということは文字通りの死活問題だからです。

今回の研修で、これはと思う「協調的恊働力のある人となり」の30歳前後の男女若手2名に出会いました。
後からメールのやりとりをして分かったことですが、女性は組合の執行委員をなさっていてその立場から事業部門幹部たちにまさに直訴するタイミングの方だったり、男性は中途採用ながら現行のアイデア会議やアイデアグループやイノベーション促進活動を目下繋げようとしている方だったりしました。
私が部外者としてここ数年やってきたことのベクトルは、お二方が社員としてやろうとしている2つのベクトルと一致します。それは偶然としてはできすぎで、私としてはこういう時に「縁」というものを感じるのです。
袖擦り合った程度の「他生の縁」ではなく、これから何かが派生していく「今生の縁」かも知れぬと予感しました。
(それは一緒に何かをしていくということでは必ずしもありません。
 「縁」というのは、本質的には現象の原理のことで、「共時性」と「因果律」が渾然一体となって現象する原理です。)


その女性の方がメールで創業者松本望氏の名言に触れていました。

「社員の中には知恵がある人間が沢山いる。
 そういう人達から自由さ、創造の喜びを奪ってはいけない。
 無鉄砲なくらいのチャレンジをさせなくては企業の若さは保てない」


私は、この言葉を久しぶりに目にして、巡り合わせのようなものを感じました。
そして、あの「縁」の予感はこれだったのかと思いました。
つまり、本ブログを立ち上げてのここ数年のパイオニアへの働きかけ、これは私自身の内奥から突き動かす何かがあってやってきたことです。
私自身それが何かを探りつつ続けてきたのですが、それをこの言葉との再会がまるで絵解きをするように気づかせてくれました。



私の恩人たちは創業者松本望氏の遺訓の実践者だった


松本望氏が亡くなったのは、1988年、83歳でした。
その3年前まで、さまざまな音楽関連の団体の要職に就任していました。
つまりその存在自体が、パイオニアの現場にも少なからぬ影響力をもっていた。
それは彼が直接育てた人材が経営幹部にあったということです。

私が、30歳で個人事務所を設立して、その前後にパイオニアの経営幹部の方々にお世話になったのですが、その設立が1985年です。
前記事「何をもってパイオニアの盛衰を見ていかに今後を展望するか=私の場合」

「若い頃海の者とも山の者とも分からぬ私を抜擢重用してくださった恩人のOBの方々は、後から分かったのだが、きわめて例外の異端的存在だった。
 異端的存在が経営幹部となれたのは、創業者の威光がまだあったためだろう。

 彼らは部外者の若造の提案を喜々として聴いてくれて、部門部署の異なる仲間をその場で電話して呼び寄せて対応してくれた。
 今思えば、同じ会社とは思えない企業風土だ」

と書いた私の恩人たちとは、まさに創業者の思いを直接受け継いで実践していた方々でした。

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by cds190 | 2009-03-21 01:54 | ☆P社起死回生へ緊急提案集

何をもってパイオニアの盛衰を見ていかに今後を展望するか=私の場合  

2009年 03月 19日


部外者の私でもできる、いな、部外者だからこそできる発想思考、
そして普遍的に確かなこと



それは、
生活者や業務者という<受け手側のコト実現の論理>を、会社の諸事情や専門分野の知識体系といった<送り手側のモノ提供の論理>よりも、優先し発想思考の土台にすべきである
ということだ。(ここで、コトとは生活や業務、提供とは生産と小売りのこと)

このことは、実際社員の一人一人がご自身の生活や人生においてそうしている、じつに普遍的に確かなことだ。全体主義の計画経済の支配下にでもならないかぎり逆転されない。
しかし、そうした生活者である社員が一度会社の門をくぐってビジネスマンになると、この逆転が容易に起こる。いな、逆転こそが我が社の現場で仕事する基本だとして上司から強要されてしまう。

小学生でも分かっていることは、
生活者はいろいろなデバイスやサービスを複合的に使って生活している、ということ。
そして、生活者のニーズとは生活者がどんな生活をしたいかである、ということだ。
当然、<受け手側のコト実現の論理>=目的を優先して、目的を達成するためにこそ、
<送り手側のモノ提供の論理>=手段を組み立てるべきである。
しかし、そのようにはしない、できないのが現業現場だったりする。

人間とその集団そして組織は、時としてどこかで大きく間違えることがある。
国家国民のためを願っての戦争が国家を破綻させ国民の生活と生命を奪うことはその典型だ。
一つの企業が、創業時には明確であった本来の目的を見失い、いつの間にかむしろ目的を度外視する手段を選択していくこともある。
時代の流れとしてそうした企業が多くなれば、企業社会全体がそれで当たり前だと感じるようになる。企業社会のパラダイムは、そこに就職するためとも看做される学校社会のパラダイムに色濃く影響し、そうしたパラダイムを純粋培養された子供たちが大人になって一般社会を形成していく。あるいは厳しい入社試験をパスして賃金基準となるような大手企業の正社員になる。
こうして、いわゆる「手段の自己目的化」が循環的に加速化してきた。
おそらく教育を見直さなければ社会的な悪循環は解消されない。しかし、その教育を見直す政治や行政が、教育を手段化している現状が解消されない限り大した効果を上げないどころか、同一目的を強要する全体主義に陥る危険性すらある。その内容が、国粋的であっても、アメリカ型グローバリズム的であっても、多様性を損ねるという点では同じだ。

だから企業社会のよき有り方こそが大切だ、と私は思う。


考え方の基本的な枠組みのことを「パラダイム」という。
それには、<意識で発想思考する枠組み>のそれと、<無意識ないし無自覚的に発想思考する枠組み>のそれとがある。
そして、
人間、集団、組織、社会と連なるパラダイムの構造的かつ本質的な問題のほとんどは、後者の<無意識ないし無自覚的に発想思考する枠組み>である。

<受け手側のコト実現の論理>を<送り手側のモノ提供の論理>よりも優先し、前者を後者の土台とすべし、
なんてことは誰もが個人としては理屈では分かっているし理解もする。
しかしそれは<意識で発想思考する枠組み>に過ぎない。

発想思考主体が、個人から集団、集団から組織、組織から社会になるにつれて、
人々は<無意識ないし無自覚的に発想思考する枠組み>に呪縛されるようになる。

ほとんどの人が、自分は変わろうと思えば変わることができるが、集団や組織や社会の他者は変わらない、と考えるからだ。
そしてほとんどの人が、その呪縛の問題性に気づいても、呪縛に立ち向かって解消したり新たな<意識で発想思考する枠組み>に転換することはできないと決めつけて諦めてしまう。
つまりほとんどの人が自己改革をしないで済まそうとすることが、パラダイムの呪縛への対抗力を無くすのだ。


世界と日本の歴史をふりかえると分かる経験則がある。
人々が既存パラダイムに問題ありと気づいて新規パラダイムに転換できるのは、
先ず一握りの革新者が自分の立場役割において行動を起こし、そんな同士が仲間を組んで組織や社会の先頭に立って挑戦した場合である。

そして多くの場合、
既存パラダイムが劣化していきそれを挽回すべき「正念場」ではうまくいかず、
既存パラダイムの破綻が明らかになった「土壇場」で新規パラダイムを萌芽させているか、
破綻してしまって外圧により新規パラダイムに転換されて革新者が水を得た魚のように活動していくかしている

ということだ。
明治維新の志士たちは、既存パラダイムが劣化した「土壇場」で間に合った口で、
吉田茂や白州次郎は、破綻の後、水を得た魚の口だ。
忘れてはならないのは、後者も前者のような挑戦を力の限りしたから、新規パラダイムで活性したということで、台風をただ頬冠りしてやり過ごした人々ではない。

私はこのような歴史観で、日本の企業社会の推移とその縮図である企業の盛衰を捉えている。



パイオニアの盛衰をどう見るか=私の場合



よくアメリカ人のコンサルタントがするたとえ話にこんなものがある。

真っ暗な部屋である男が、丸くスポットライトで照らされた床に目を凝らしている。
何をしているのか尋ねると、「落した鍵を探している」という。
しかし、スポットライトの当たった床には鍵がないことは明らかだった。
そこで、「床のライトの当たっていない所も探したらどうか」とアドバイスすると、
彼は怪訝そうな顔をしてこう言った。
「どうしてそんなことをしなければならないのか?
 暗がりは何があるか分からないから危ないじゃないか」

私はこの寓話が、そのままパイオニアの今に当てはまると捉えている。
その盛衰は、経営がスポットライトを動かしてこれまで暗がりだった床に光を当てたり、社員有志が経営をそのように誘導すべく暗がりにじつは沢山存在する鍵を探り当てたりするかどうか、に掛かっている。



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by cds190 | 2009-03-19 11:36 | ☆P社起死回生へ緊急提案集

「音場を忠実に収録し画像に添付できるデジタル一眼レフ機能」が欲しい  

2009年 03月 16日

昨日の日曜、撮影小旅行をした。
帰宅後とった写真を大画面テレビで両親に見せていて、
「音場を忠実に収録し画像に添付できるデジタル一眼レフ機能」が欲しい
と思った。

小旅行といってもすぐ近所だ。
伊豆高原在住者にとっての東京タワー的存在である「大室山」に登った。
私は東京と行き来して30年で初めてのことで、両親も登ったことなく、もはや高齢でリフトで登ることはできないので、この際写真をとってきて大画面で見せたのだ。
その際
「音場もサラウンドで忠実に再生して臨場感を醸し出せればもっと喜んでもらえる」
と思ったしだいだ。

その中でも、「音場スナップ」を添付したいと思ったのは以下の写真を大映しした時だ。


(草のそよぐ音)


(撮影する私の後ろの木に来ていた目白たちのさえずり)


(リフトの駆動音)


(寒風に吹きさらされる音)


(リフトモーターと乗客発着の音)


是非、パイオニアにニコンと恊働して作ってもらいたい!

*現実的にはデジタル一眼レフに搭載する前に、
すでに提案した
「デジタル一眼レフを制御するポータブルナビ」
への搭載を、
<パイオニアのポータブルナビ部門>と<サウンド部門>
そして<ニコンのカメラ本体部門>と<フォトストレージ部門>の恊働で狙うべきだろう。


これは「デジタル一眼レフを三脚で固定した上で、ズームや露出などとシャッターをリモコン制御する」「大画面テレビに繋いで写真を見れるフォトストレージでもある」というもの。
収音マイクは簡易なものをポータブルナビに搭載するか、高性能なものを三脚に装着するか、あるいはその両方とする。

(参照) パイオニアの高音場再現技術→「Pioneer Sound Lab.」



by cds190 | 2009-03-16 12:24 | ☆P社起死回生へ緊急提案集