NHK特報首都圏「東電女性社員殺害事件 その後」を見て |
DNA鑑定によって冤罪が明らかになり、15年服役していたネパール人の方は母国にご家族と帰られた。番組では、一審無罪の理由だった、①被害者の定期が巣鴨の、土地勘のある人間でないと行けない袋小路で棄てられていた事、②殺害現場になった渋谷のアパートが容疑者だけでなく誰でも利用していたこと、を紹介。ところが上級審はこの判決を覆して無期懲役に。
番組では触れられなかったがなぜDNA鑑定をするまでに時間が掛かったかにも問題がありそうだ。
この冤罪もまた、日本の裁判所と検察のやり方に大きな不信感を抱かせるものだ。
なお、服役中に虐待を受けたとの告発があり、法務大臣が「そういう記録はない」という主旨の発言をしているそうだ。twitterでは、わざわざ虐待を記録する奴はいない、ともっぱら。
再放送は6月25日(月)15時15分から(東北6県を除く)。
なお、最新開始の決定のニュースでは、当時捜査にあたった警察責任者がインタビューに答えて「今でも自分たちの判断は間違っていなかった」という主旨の発言を堂々としていた。反省や謝罪は言葉だけでなく表情すら微塵もなかった。
警察、検察、裁判所に限らないが、国の役人たちが仕事をしている「建前」の社会というのは、一般市民とはかけ離れた「本音」を抱かせかつそれを正当化させるもののようだ。